今回は、住宅性能を示すうえで非常に重要なC値について解説します。
マイホームを計画してく中でC値は非常に重要な値です。
また、C値について理解することで、快適な住環境を実現することに一歩近づくことができます。
私は一級建築士の資格を活かして、普段は住宅の現場監督として働いています。
材料の発注、図面の確認、現場では基礎の配筋検査から金物検査、専門の機械を使用した機密測定、引き渡しまでを行い住宅に関するプロフェッショナルです。
実際に毎週のように機密測定を行い、C値を算出しています(機密測定は外注してほしい)。
C値とは
C値とは、住宅における相当隙間面積のことです。要はどれだけ建物に隙間があるかを示しており、建物の気密性能の指標として用いられています。
数値が小さいほど優れた気密性をもつ建物といえます。
例えば、延床面積が40坪(132m2)の場合、C値が5.0なら隙間面積は660cm2(はがき約4.5枚相当分)、C値が2.0なら隙間面積は264cm2(はがき約1.8枚相当分)です。
ちなみに私は分譲住宅の現場監督をしていますが、測定するとだいたい0.8位のC値がでます。
Twitter上では0.1とかいう数値を見たことがありますが、どのような点に配慮すればそのような素晴らしい値になるのか聞いてみたいです。
C値の算出方法は?
C値の測定は、実際に建てられた建物内で、専門の気密測定試験機を使って行います。
詳しい説明は割愛させていただきますが、室内の気圧と、屋外の気圧の差を利用して、その住宅にどの程度の隙間があるのかを計算して求めます。
ちなみに、慣れると測定は簡単です。
C値が住環境に与える影響は?
私は気密性能はとても重要と考えています。
それは効率良く換気を行うために必要だからです。
現在、家の中で24時間換気することが法律で義務付けられています。
賃貸物件でもお風呂が24時間換気システムになっているのではないでしょうか。
これはリビングなどの給気口から新鮮な外気を取り入れて、廊下をとおり、お風呂から空気を排出しています。
しかし、廊下に隙間がある場合、廊下から外気がはいり、お風呂から排出されてリビングの空気は換気されないことになります。
このように家に隙間があると効率良く換気が行われず、ハウスシックの原因となったりするため隙間をなくすことが重要となっているということです。
まとめ
実は2009年(平成21年)に改定された際に、気密住宅の規定および数値基準などは削除されました。
しかしながら、住宅に隙間があると効率よく換気もできませんし、冬季は冷たい外気が壁内に侵入し、結露が生じてカビの原因となったりと良いことはありませんので、隙間をなくす(C値を小さくする)ことは非常に重要なのです。
マイホームの工事を依頼する際にはC値について、確認してみてください。
もしも、C値についてよく理解してなかったり、重要視していなかったりすると良い会社ではない可能性もあります。
ぜひ、皆さんも色々と勉強されて現場見学会や展示場で担当の方にたくさん質問してみてくださいね。